ご近所の本棚01「広報の仕掛け人たち PRのプロフェッショナルはどう動いたか」

 

ご近所では朝礼の時間に、各スタッフ・メンバーがそれぞれ

「最近読んだ」「感銘を受けた」「参考にしてる・したい」と感じた本をブックトークの形式で紹介しています。

 

デザイナー・田代はるかちゃんが今回紹介してくれた本がこれ!

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この本では企業のプロモーションから自治体の地域活性化、

国際機関による人道支援などの9つのプロジェクトに関して、

広報のプロフェッショナルの方たちの取り組み、想い、試行錯誤の様子などがご紹介されています。

 

多彩なプロジェクトが掲載されている中、やはり「ご近所」メンバーのアンテナにひっかかったのは、

「大分県」「川崎市」の地方創生プロジェクト。

 

大分県は近年地域ブランディングに力を入れている自治体のうちの一つ。

自治体PRを外部に委託することにより、「外の目線」から見た、

「外の人」に刺さりそうな大分県の新たな魅力が発掘されていきます。

 

丹波市でも感じることですが、地域で親しまれているものの、

当たり前の日常となりすぎて、取り立てて注目されることのない、

それでいてやはりれっきとした地域「魅力」と呼べるものは、そこかしこに眠っています。

それは、自治体の関係者や住人の目線から見た、「これを知ってほしい、これが広まれば」

と考えているものと、若干のずれが生じることもあります。

 

確かに地域に「ある」魅力と、情報の受け手の方が「ほしい」と感じる情報を

うまく「チューニング(という表現が本の中で使われています)」していくことが大切で、

外から見た自分の地域を知ることで現場の意識、中の人の意識が変わり、

それが人口の流出を防ぐ効果もあるのではとみられています。

 

一方川崎市の方は、東京の隣に位置することもあり

基本的には便利で、何にも不足することもない、何でもある、

いわゆるオールラウンドな地域でありながら、

一つ「川崎と言えばこれ」と突出するところを挙げるのが難しいという課題を抱えていました。

 

ベッドタウンにありがちな課題を抱え、その中で住んでいる人の愛着をどう形成していくか。

こちらの川崎市のPRはいわゆる現場の人、市役所の職員さんたちが取り組んでいきますが、

「くらしやすさ」の中に「障害者雇用」「生活保護自立支援」という柱を見つけ、重点的に取り組んでいます。

 

実際に住んで暮らし、自分の子どもたちがそこで育っていく「中の人」の目線から、

「川崎モデル」と言われる自立支援の仕組みを生み出しました。

その川崎モデルは書籍化を機に注目を集めています。

 

 

どちらのプロジェクトにも共通して言えることが、

結果として、そこに暮らす人、中にいる人の喜び、愛着、未来への明るい想像をゴールにしていること。

中の人の意識の醸成をしっかり図った上での伝搬であり、外へのアピールであることを思わされます。

 

中身をきっちりと作っていく人がいて、それをちゃんと届けたい人に、

届きたい形で届ける。

いかに発掘し、いかに届けていきたいか?ということを見直すきっかけになる一冊です。

知ってほしいことがある人、広めたいことがある人に参考になる事例が、きっと見つかることでしょう。

 

 

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