小さく始めて大きく拡げる
「まちづくりメソッド」- 後編 –

 

こんにちは、ご近所編集部のはるかです^^

今回は、前回(「小さく始めて大きく拡げる「まちづくりメソッド」前編」)からの引き続きで、
【「いいまち」をつくるシンプルなメソッド 後編】をご紹介させていただきます。
引用は、tocco.のプロデューサーである株式会社サルトコラボレティブ代表取締役兼、
株式会社ご近所取締役の加藤寛之さんがメンバーの一人である
AIA(Area Innovation Alliance)関西主催のイベントからです。

では早速いきます【「いいまち」をつくるシンプルなメソッド 後編】!
後半からは下記の流れで「まちのファンづくり」考えてみましょう^^

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  •  活性化「事業」より、「人」にフォーカスしよう!
  • 「ファンって誰?」を考える
  • 「万人受け」ではなく「ニッチな事業」へシフト!
  • 「まちのファン」層の拡大と「普及のS字カーブ」の関係を知る

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【4】「活性化「事業」より、「人」にフォーカスしよう!

まずは、「活性化「事業」より、「人」にフォーカスしよう!」です。
ここでは加藤さんがご自身の三重県伊賀での取り組みが良い例にあげられます。
伊賀ではこれまで「伊賀=忍者」というイメージ戦略によりまちの活性化を進めてきました。
ですが、そもそも伊賀忍者と「伊賀で暮らす人たち」にはどのような繋がりがあるのでしょう?
・・・・どうやらあまりないようなのです。

poster

そうなると、「観光用イメージの伊賀(一時的に消費されるまちのイメージ)」は確立されても
「暮らしてみたい伊賀(例えば移住して住みたいまちとしてのイメージ)」は生まれにくのです。
そうなると「伊賀忍者」に関わるまちづくり事業は、
その場に住んでいる「人」にはフォーカスできていないことになってしまいます。

そうではなく「暮らしている人」や「人が築いている文化」などに光を当てよう!という取り組みが、
今加藤さんが取り組んでいるマルシェや「daco」という冊子制作を通した「伊賀のまちづくり」です。

daco_02

daco_01

【5】「ファンって誰?」を考える。

次に、【4】でフォーカスした内容を「誰に(ファン)」伝えたいのかと考えます。
ではこの「ファン」とはどういう人のことを言うのでしょう?
ここでいう「ファン」は、下記の特徴があります。


● 他人がどうであれ、好きなものは好きである。

● よいところを、自ら探し出すことができる。

● よいところや好きなところを、自分の言葉で語り出して広められる。


あれ!これって丹波が好きな私たちでないですか!

 

【6】「万人受け」ではなく「ニッチな事業」へシフト!

そして、万人受けではなく「ニッチな事業」へシフト!にあたるのが、
この「ファンづくり」のポイントである「シーダー(種をまく人)」の見極め。
それは1000人に響くものでなくても、例えばまちの魅力を1000人に言いふらす10人の人たち。
まずはその人たちが惹かれる「まちの魅力となる兆し」を見つけることが大事です。

そのポイントには、

● 今既にあるまちの魅力を再評価する。

● 魅力要素はたくさんあるので、それを「誰が」すきになるかを考える。

● 切り取り方や魅せ方によって魅力が広がることが多い。

などがあります。



【7】「まちのファン」層の拡大と「普及のS字カーブ」の関係を知る

そしてもう一つ大事なことは、そのシーダーはどんな人たちかということ。
シーダー達は下の図でいうところの、「ファンづくり初動期」に属する人たち。
自分で情報を見つけてきて活発に発信する、決して多くない16%くらいの人たちのことをさします。
この人たちから広がっていく「ファンづくりの流れ」を【普及のS字カーブ】(下図1)と言います。
全ての人の心を掴むのではなく、その人たちの心をピンポイントに掴む。
そう考えると、まちづくりの最初の一歩のハードルがすこしばかり低くなるような気もしてきますね^^


普及のS字カーブ
図1

ここまでで、「シンプルなメソッド」を私なりにまとめてきたつもりですが、
さてさてこれを自分の場所へ置き換えて考え始めるとなると、結構大変です。

まち再生戦略を組み立てるには、

①現在地を押さえる(現状把握)
②目的地を設定する

ことが大切です。

目的がないままどこにも行き着かない方向へ走り続けるのは、
遭難船に乗ってるみたいで疲れちゃいますしね。

ですがなにより大事なのは、そのプロセスを一緒に考えられる「仲間」の存在。
まずは、数年、数十年単位でようやく兆しが見えるまちの歩みを、苦楽をともにしながら
「待つことも」「動くことも」一緒にできる人たちの存在がなにより大事なのだと思います。
「シンプルなメソッド」で書いてありますが、「箱もの」よりも「誰と一緒に?」だ大切です。
今のまちの「現状」に問題が溢れていても、「これを一緒に面白く解決していこう!」と、
そんな人たちが集まるまちであれば、どんな時代背景においても「いいまち」なのだろうなと思います。

ということで、今回は長めでしたがこんな感じです!
お付き合いいただきありがとうございました〜^^


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私達が丹波市取り組んでいる「丹波ファンづくり」の一環である「tocco.」。
ウェブサイトが公開していますので、ぜひぜひ見てみてください♪

 

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