こんにちは、ご近所編集部のはるかです!
今回は、「ご近所って何やってるん?」という多くの方の疑問にスマートにお答えするべく、
ご近所プロデュース案件の一つ、【丹波de晩酌女子のススメ】の汗と涙の制作風景を大公開しま〜す^^
さて、とはいいつつもこの記事を書いている本日は春うららかな4月上旬。
晩酌女子プロジェクトの話がにわかにご近所オフィスを賑やかしはじめた12月から、いくらか日が経っております。ということで、プロジェクトメンバーには走馬灯のように過ぎ去って行った記憶を絞り出すように思い出していただき、語ってもらいましょう!
※ 語り出したら結構長かったので、2部にわけてお送りさせていただきます ※
—————————————– 【第壱部】よーい、スタート!! ————————————————–
| 春 | こんにちは!今日は宜しくお願いします〜
| 恒 | こんにちは!よろしくです〜
| 春 | ということで本日は、「丹波de晩酌女子のススメ」プロジェクト企画・編集担当の恒松さんこと「生粋の晩酌女子お恒さん」にお話伺います!とはいいつつも私、はるかこと「晩酌女子見習いのお春」自身もデザイン編集担当で制作に関わっております。一人芝居も淋しいので、今回は鳥取大学からはるばる近所インターンとして来丹(らいたん:丹波に来ること)している上遠野真季ちゃんこと「未来の晩酌女子のまきちゃん」にインタビュアーを勤めていただきます!はいバトンタッチ!
| の | こんにちは〜
| 恒 | こんにちは〜
| 春 | よろしくね〜
↑ご近所インターン真季ちゃんこと「未来の晩酌女子のまきちゃん」↑
| の | では早速ですが、今回の「晩酌女子のススメ」は、どういう経緯で始まったのですか?
| 恒 | 今回は丹波市柏原町で毎月1度開催されている丹波ハピネスマーケット実行委員会(以下略THM)さんから、2014年8月におこった丹波市豪雨災害で被害の大きかった市島町地域の酒蔵を応援したいというご相談をいただいたのが、プロジェクトのそもそもの始まりでしたね。
| の | 相談があったのは12月頃のことでしたね?どんな風に相談受けたか覚えてますか?
| 恒 | ご相談いただいたプロジェクトは、「丹波にある3つの酒蔵さんたちを、主に20〜40代の女性に向けて発信したい」というものでしたね。そこで、その要望を受けてまず考えたのが、「世の中の20〜40代女子はどういうシーンでお酒を嗜みたいだろう?」ということ。大人数で飲むのだろうか?どこで飲むのがしっくりくるのだろうか?家呑み、外呑み?いろんなお酒がある中で、どういうお酒が好まれるのか・・・?などなど。実は私自身が30代女性で、日本酒が好きだったこともありついつい妄想が膨らんじゃいましたね(笑)。
| の | なるほど。そんな妄想からでてきたのが「丹波de晩酌女子」の切り口ですね!
| 恒 | そうです〜なんとなく、日本酒っておじさんが飲むようなイメージってありません?でも実はそんな日本酒=おじさんみたいな風潮の中で肩身の狭い思いをしながら、一人ちびちびとお酒を嗜んでいる女性って実は多く生存しているのではと思ったのです。例えば一日うまくいかないことがあって一人で宅飲み。そんな、ちょっと「やさぐれ感」をも肯定して、「女子で晩酌してるけどなにか?」みたいな、「開き直り感」も滲み出したかったのです。
| 春 | そこに、ただの「やさぐれ」で終わらず、「やさぐれてても美しく嗜むべき」という要素がまざって・・・・
| 恒 | 「来たっ!これは行けるぞ!」って感じですね笑
| の | なるほど!ではいよいよその企画を発信するところですね!その時点で、発信の方法はすでに決まっていたのですか?
| 恒 | はい。一つはTHMにて晩酌女子ブースの出店と、それを演出するための冊子やチラシの製作でしたね。実は12月に依頼を受けてから実際に動けることができたのが1月半ばからでTHMへの出店が2月14日でしたのでかなり特急でしたね笑
| 春 | 本当に笑。最初は果たしてできるのかった感じでしたね。
特急で始まって最初に取りかかったのはTHM用のチラシ制作でしたね〜
| の | どんなことを意識して「晩酌女子のススメ」のイメージをつくりましたか?
| 春 | 恒さんの企画のテーマを受けて、どんな女性に向けて訴求したいかとか、日本酒ってどうしても敷居が高いようなイメージがあったので、あまり固くなりすぎずにくすっと可笑しくなるようなイメージにして、「とっつきやすさ」をだすことを意識しました。それで、「美しく上品に呑む」綺麗めの写真の上に、緩いけど存在感のある「晩酌女子たち」のイラストを乗っけてみたりしました。イラストのタッチも、味わいのあるというか、さらっとでなくどしっとした印象がを表現したかったので鉛筆よりも、あえて動きが読みにくいクレヨンを使ってみたりしましたね。
↑上 酒器、料理、照明を変えて何回も撮影祭り ↑
・中 イラスト祭り。イメージにあうまで描きまくります・
↓下 チラシは全二回分2種類つくりました〜 ↓
| の | ちなみにですがこの↑写真はどこで撮影したのですか?
| 春 | これは柏原町の鹿肉料理専門店「無鹿」さんで撮影させていただきました。少し暗がりの中で美しく晩酌!のイメージで頭に浮かんだのが「無鹿」さんの和室でした。すぐにオーナーの鴻谷さんにご相談したら、「いいですよ〜」と言ってくださったので本当に助かりました!撮影に使った素敵な酒器たちはお恒姐さんのものです。無鹿さんのお料理と恒さんの酒器で、晩酌女子撮影会はだいぶ盛り上がりましたね〜
| 恒 | 楽しかったですね〜
| の | そんなチラシ制作をしつつ、冊子用の取材も進めていましたね?
| 恒 | そうですね。最初に行ったのはどこでしたっけ?
| 春 | 確か山名酒造さん。
| の | 山名酒造さん、どういった酒蔵さんですか?
| 春 | 山名酒造さんは創業300年の丹波市内で一番古い酒蔵さんで、昔ながらの伝統的な酒造りをしている酒蔵です。冷暖房のない蔵でお酒造りをしているので、温度調整をほぼ自然に委ねているという感じで。丁度私達が取材に行った時は冬の寒い、とても忙しい時期でしたね。
↑上 取材に訪れたのは朝6時頃。夜明け前からの仕事がひと段落すると、蔵人たちは待ちに待った朝食を食べて、しばしの休憩をかねた朝寝をします。蔵飯、美味しそうだなーと思ってたら、山名さんが酒粕入り野菜スープをつくって下さいました。よだれが見えてしまったのだろうか。
↓下 朝8時頃:蒸し上がったお米の具合を確認中。お米をひっくり返すのも相当な腕力が必要そう!
| 恒 | そう、あれは2月頃で一番寒い時期なんですよね。なので大吟醸酒(※1)とか一番良いお酒をつくる時期でしたし、なんだか空気がピリッと引き締まっていて、私達はその職人集団の中に乱入していった感じで笑
| 春 | そうですね。朝6時集合でしたけど、杜氏さん(※2)なんて朝3時4時くらいから起きてその日一日の酒造りの準備をしているって言うんですから。
| の | 行ってみて一番印象的だったことはなんですか?
| 恒 | 私は・・・神事めいたところとか。神棚があったり昔から脈々と受け継がれている御心意気を感じたところですね。あとは麹の発酵する音。それでその発酵する音を聞きながら蔵の人が、「心地よく発酵してるはこいつら」とか、「機嫌よう発酵してるわ〜」とか、まるで自分の子供を見るように話しているのがとても新鮮でしたね。
↑上 毎朝欠かさず神棚に祈りを捧げる青木杜氏。
↓下 蒸米に酒母をかけていく。酒造りをともにする生き物や自然と対話しているような不思議な感覚になります。
| 春 | そうですね。私は(お酒造りは)人間がどうこうするじゃなくて、「お米がお酒になりたい時に勝手になるんや」っていう言葉が印象に残ってます。人間はあくまで、そうなるような環境を整える一つの存在でしかなくて。それを聞いて、「あ、ここは人だけで完結する空間じゃないんだ」って。自然と神様と人が一緒にいるからこそお酒はできるんだっていうことを、ものすごくダイレクトに感じた。そう言えば人って自然の一部で、人だけで生きられているわけじゃないこととを改めて気付かされたというか。
| 恒 | うんうん、そうですね。
| 春 | あと蔵人たち(※2内)が修行僧みたいだってこと!冬の季節の到来とともに蔵にきて、寝ずの番をしてお酒をつくって、温かい季節が来ると蔵から出て米づくりに専念するために家に帰って行くという。
| 恒 | そうですね本当に。冊子に載せるお酒も全て試飲させていただきましたね。
| の | 試飲の時に印象に残ったことはありますか?
| 恒 | 印象に残ったのは、私は普段一人で晩酌をする時(笑)一回の食事につき一種類のお酒を飲むんですね。けれど山名さんが提案してくださったのが、一回の食事を通して何種類かのお酒を飲み分けることでお酒も食事ももっと楽しめるということ。これはすごい発見でしたね。例えば食事の前にはこのお酒で、料理とともにゆっくり飲むのがこのお酒でとか。あとは、少し疲れた時はその疲れ方によってお酒が飲み分けられることや、「燗」にするか「冷や」にするかによってその時の自分にあったお酒に調整できるとか。
春:本当になんだか楽しそうでした。
私は運転担当だったので横でその様子を見てましたけど・・・笑
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※1 大吟醸(だいぎんじょう):
日本酒のうち、精米歩合(お米の削りの割合)が50%以下の白米を原料とするもの。「吟醸」と名のつく酒は「吟醸造り」をした酒で、ゆっくりと吟味してつくられる、特有な芳香のあるお酒です。
※2 杜 氏(とうじ)と蔵人(くらびと):
杜氏とは、各酒蔵にただ一人だけいる酒造りの最高責任者。杜氏は蔵人たちからなる酒造りの技術職能集団るリーダーを務めます。
—————————————————- 【第壱部】終了!! ————————————————————-
ということで晩酌女子プロジェクト奮闘記、2部に続きます笑
次回もお楽しみに!2部も終わったら呑むぞー!!