8月27日 TAMBA地域づくり大学のオープンキャンパスに行ってきました。
「地域づくりと防災教育」といテーマでSEEDS Asiaの上田和孝さんの講義です。
SEEDS Asiaはミャンマー、フィリピン、インド、ネパール、バングラディシュを拠点に
日本では
東北:2011年東日本大震災
丹波:2014年丹波市豪雨水害
熊本:2016年熊本地震
と活動されてきました。
災害救援から防災についても活動されています。
丹波市では学校独自の防災事業、防災講演会、避難訓練は豪雨災害の前にも行われていましたが、SEEDS Asiaの提案で防災登下校、防災マップ作りをしています。
防災教育の大切さがわかる事例が紹介されました。
東日本大震災の際のある家族の体験。
地震が起こった後、津波が来るまでの間は40分かんあったそうですが、
おじいさん、おばあさんは地震の片づけをして避難しようとはしていませんでした。
孫娘だけが
「片づけはいいからすぐに避難しよう。」
と涙ながらに訴えました。
その子は学校でフィリピンの大津波の映像を防災教育の際にみていて心に焼き付いていたらしく、必死で訴えました。
おじいさん、おばあさんはそこまでいうならと高台に避難することにしました。
おかあさんだけが、
「インコの具合をみてから行くから」といって後に残ります。
おじいさん、おばあさん、お父さんと高台に避難します。
大人たちは津波の警報を聞いても、大した津波ではない、
「いつものちょろちょろでしょ」と思っていました。
高台に避難してからも、子どもはお母さんを心配してなきじゃくります。
迎えに行くといって聞かないので、お父さんはメールを打ちます。
そのメールを見て、そこまで言うなら行こうかと高台に向かいます。
その8分後津波がきて、家は津波にのまれてしまうのです。
この事例を見た後、
上田さんは私たちに問いかけました。
会場は真剣に悩みます。
家族を探しに戻ると答える方も多くいました。
東日本大震災で生き残った方々に話を聞くと、一旦、安全なところに避難していても、家族が心配で探しに行き、そのまま戻らなかった方がたくさんいたのだそうです。
東北地方に残る言い伝えがあって
「津波てんでんこ」。
津波が来たら家族のことは考えずばらばらに逃げなさい。
という意味。
これを実行するには家族も必ず、各自で安全な場所に逃げているという信頼がないとできないこと。
だから、普段から避難の場所を確認して、必ず各自で逃げると約束しておくことが大切なのです。
それができるようになるには、
その地域にそれだけのリスクをあるかを知って、(リスク)
もし、そうなった場合どうなるか想像し、(イマジネーション)
想像したうえで何が必要か考え、(ニーズ)
不足しているものは何かを導き準備しておくこと。(リソース)
この一連の流れを抑えておかないとなりません。
この講座を聞いていた私自身にも、先の事例で出された
「どうぞいつもの…」と油断する気持ちがありました。
丹波市に住む私は、川沿いに住んでいます。
平成16年台風23号、そして、平成26年の災害の際にも家の周りは沈みかけました。
その際、幸運にも自宅は水没せず、すんでのところで助かりました。
たまたま幸運に恵まれただけなのに、
雨が降って警報がでても
「言うても、ここまではこないでしょう。」
という気持ちになっていました。
これは怖いこと。
人間が災害が起こった際に避難しないのは3つのバイアスがあるからだそうです。
- 正常のバイアス
自分だけは大丈夫だろう、助かるだろうと思う。
- 同調性のバイアス
他の人が大丈夫といっている、また多数の人が避難しない
- 愛他行動
他の人を助けるために自分のことは後回しにしてしまう。
このバイアスに打ち勝つために先の準備が必要なのです。
その後、防災についてワークショップが行われました。
その前に上田さんはから提示されたワークショップのルール。
で、始まったワークショップ。
設問
一週間前に地震がありました。
あなたはその被災地にいます。
その状況で、困ることは何ですか。またできる対策は何ですか?
というもの。
グループに分かれ、模造に記録していきます。
先ほどの、
リスク
↓
イマジネーション
↓
ニーズの把握
↓
リソースの準備
のうち、想像とニーズの把握の部分を実践です。
この講座を受けて、家に帰り我が家の災害対策を確認しました。
今まで、「まぁ、いいか、大丈夫、大丈夫」としていたものを見直しました。