さわやかに晴れ渡った土曜日、
ご近所の事務所がある大路地区について、山登りをしながら学ぶ機会を設けて頂きました。
本日の案内人は、丹波市議会の山本忠利議員。
オリエンテーションを行い、いざ出発。
杉やヒノキなどが生えているエリアを通りながら、どんどん上っていった先にある、元気松の植樹エリアを目指します。
整備されていない道、果たして登りきれるでしょうか。
歩き始めてすぐ「このあたりは炭焼き産地だったんですよ」教えてくれた山本さんは、ヘルメット・手袋・スパイクつきの作業足袋靴など、装備バッチリです。
スギやヒノキに巻き付く藤の蔓を直接みるのもほぼはじめて。
藤の蔓が巻いていると木が枯れてしまうので、根っこを切断してまわりへの広がりをストップさせます。
「松茸が採れた時代、都市部のデパートへ売りにいってたんやで。よぉ売れたわ。」
「旅行者も松茸を採りにきて、その場で松茸ごはんにしてすきやきと一緒に食べたんやで、里山レストランや。」と 楽しそうに、
山本さんが松や松茸との関わりをお話して下さいます。
小一時間上った先に、『ひょうご元気松』を発見。
元気松とは、兵庫県試験場でつくった改良苗のことで、松くい虫に強いことが特徴です。一節=1歳と数えるそうで、わたしにも歳がわかりました。
現在は、5歳の元気松が最年長、地道に毎年植樹しています。
里山に人間が入らなくなっていくなかで、 松くい虫の被害が大きく、松が育たないエリアへの植樹。
50年前とは違う自然環境と人間の生活環境のバランスを考慮し、判断することが必要です。
まだ松が生育しているエリアは、松ぼっくりから発芽していく「実生(みしょう)」も発見できました。
下山する直前、もう一つ、興味深いお話を聞きました。
「『谷中分水界 』って知ってるか?」と質問されたのですが、
響きが耳慣れず理解がおいつかない。こくちゅーぶんすいかい?
日本語なのに、広東語読みされたくらいの気分になっていると、
「一方は、あの栗柄峠の上から〜篠山川、加古川を経て瀬戸内海にそそぐ、もう一方の丹波市側は滝尻(たきのしり)川いうてな、竹田川・由良川を経て日本海へと注ぐんや。
丹波市には有名な日本一低い分水界として、石生(いそう)の水分かれがあるけれども、山間部の谷の中にもあるんやで。 」と
わかりやすい説明が入りました。
どうやら、このこと。
なるほど〜、日本でも珍しいらしい。貴重なお話です。
差し出された飴をほおばり、疲れたからだが少し軽くなったところで、下山していきます。
斜面は滑るうえに急で、ロッククライミングのようでした!
こんにちは〜!!
下山してから、地区にある一宮神社も案内してくださいました。 キレイに保持されています。
ご近所に林業部があったら所属したいな〜…と心の中で思いながら、 ”林業女子・男子” が求められているなと感じた土曜日でした^^
[参考] 松林を松くい虫から守ろう(兵庫県)