年末12月29日、フルハウスお隣の農家さん、中野さんちのお餅つきに呼んでいただきました。
中野さんは奥さんと2人、お手伝いに来てくれている石田さん合わせても3人で、力を合わせて専業で農家をされています。
酪農と有機農業を組み合わせた循環型の複合型農業です。
乳牛を7頭くらい、農作物を作りながら、
糞を肥料に、藁や作物を餌に、
2人や3人でもまわせるくらいの規模で無理なく丁寧に農業をされています。
中野班は、そんな中野さんのつくるお野菜を直送して毎日食べている方たちです。
そんな中野班のみんなが集まる餅つき大会、なんと27年目!
( 私自身はフルハウスで暮らし始めた最初の年末から毎回呼んでいただいているので3回目の参加なのですが)
子供のときから中野さんのお野菜を食べています。なんて方たちが、神戸や西宮、広島からもお子さんと家族連れて毎年顔を合わせます。
80歳を過ぎたおじいちゃんが、つやつやした顔で元気に毎年来るのを見ていると
食べるということが、エネルギーを取り入れることなんだと実感します。
私もフルハウスで暮らしていたときは、よく中野さんや古河のみなさんから野菜のおすそ分けをいただきましたm(_ _)m
丹波に来てから、野菜の味の濃さに驚き、普段口にしているスーパーで売られている野菜がいかに見た目ばかりのものかということを知りました。
同じ白菜とかカブでも、たぶんエネルギーの強さは比べ物にならないと思う。
餅つき大会には、毎年アジアからの海外農業研修生が3人参加しています。
それぞれ故郷の環境によって、日本に農業を勉強しに来た理由はさまざまですが、
経済成長が大きいアジアでは、公害などの問題から、有機農業を広めたいという想いが強いようです。
中野さん自身もじつは、18歳のときにアメリカに渡って農業を勉強してきたパイオニアです。
話をしていると、いつも農業に対する熱い想いが伝わってきます。
もう年齢は70才くらいだと思うのですが、体を動かせることが幸せだと
毎日休むことなく動いています。
中野さんはアメリカに渡ったときから、キリスト教を信仰しています。
なので、食事の前にはいつも手を合わせ、感謝の気持ちを唱えます。
お医者さんに比べたら、農家の年収なんて比べ物にならないくらい低いものだけど、
医療は、ケガや病気を治したり、消極的生命維持の仕組みなのに対して
農業は、健康をつくる積極的な生命維持の仕事だと思っているって
誇りをもってやっているんだって、言ってました。
こんな想いでつくっている野菜を毎日食べているなんて幸せですね。
「普段はもくもくと作業をしているのですが、こうしてみなさんと顔を合わせて、
消費者の顔が見れる環境が有難い」
と九州からお手伝いに来ている石田さん。
寒い丹波の年末の、暖かい1日でした。
大規模農業とか仕組化とか、効率ばかりを重視して
食べる人の顔が見えないから、不自然な食べ物をつくるのかしら。