ドラマ『重版出来』に見る、仕掛け人だましい

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ドラマ『重版出来』に見る、仕掛け人だましい

By 恒松智子, 4月 21, 2016

 

今シーズン、ドラマっ子になることにしました。

以前読んだ、『ブームをつくる』という本に書かれていたことがきっかけなんですが。

この本の著者・殿村美樹さんは、多くの人が自ら動くようなPRを実現するために必要なことは奇抜なアイデアではなく、「みんなが何を求めているか」を正確に把握するための庶民感覚だと言っています。そしてその感覚を持ち続けるために、「ファッション感覚(国民的アパレルメーカーの)」、「スーパーマーケットの商品価格」、「テレビドラマ」の3つを指標として常に注意しているとのことです。

テレビドラマは、平均的国民の喜怒哀楽や世相が凝縮されているもので、時代を読む重要なヒントが隠されているという。全番組を見ることはさすがに無理なので、その中でチェックしているが、NHKの朝ドラ、大河ドラマ、フジテレビの月9、TBSの日曜劇場、日テレの水曜ドラマの各局の看板番組だそう。

 

そんなわけで、この本にすっかり感化された私は今シーズンはドラマっ子になることを決めました。

おすすめの看板ドラマはじめ、今いくつか見ているテレビドラマがあるのですが、おととい放送されたTBS「重版出来」。このドラマは、出版社の週刊漫画雑誌バイブス編集部に勤める新人女性・黒沢心ちゃん(役・黒木華さん)のピュアな奮闘と彼女に関わることで変わっていく周りの人たちの様子(成長?)を描いたものです。

おとといの放送は、情報誌の編集に携わりたいコミック営業部のヤル気薄め・影も薄めの若手男性社員が、心ちゃんとともに、売り出し中のバイブス連載漫画家のコミック最新巻発売日に向け販売促進を仕掛けて、一躍、人気コミックとしてブームをつくるものがたり。

漫画家と担当編集者と営業担当者がタッグを組んで、でも、広告とかCMとかお金をかけた販促ができないらしく、むっちゃジミ~に手作業&face to faceで、販促活動を行います。実際にそんなことをしているのかどうか分かりませんが、書店に取り扱いを願う手書きの手紙書いたり、全国の書店に配布する第一話の試し読み漫画本を800冊手作りしたり、書店のコミック担当者以外でも関連ありそうな書籍ジャンルの担当者に陳列を直談判したり。そのアナログ感がとてもいいんです。

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手書きの手紙を添えて書店さんへ送付。アナログ!ドラマ重版出来の一場面より。

 

ドラマのストーリーには出来すぎちゃうん?と思う部分もありますが、それでも、地味にコツコツ、アナログ感満載で仕掛けていく様子はPRに通じるものがあります。大手メーカーみたいに、バーン!と広告宣伝PRを仕掛けるのもすごいけど、そうはいかないのが中小企業。

新聞の記名記事を読んでこの人に情報を届けたいと手書きで手紙書いたり、「今、編集部のビルの前まで来てます、5分でいいので話させてください」って電話したり、この担当者の方にこのネタ送りたいって顔が浮かんだり、雑誌やテレビの担当からのリクエストに合せて提案書を何枚も書いたり。ひとつひとつはとっても小さな取り組みで、それをコツコツコツコツ仕掛ける感じ。

それがあるとき、メディアに紹介されて広がっていく。2、3か月で目が出る時もあれば、1年かかるときもあるのですが、始まりはたった一枚のリリースなんです。自分が考えて、書いて、足を運んだことが、自分の手を離れて広がっていくときの爽快感は格別です。仕掛けがシンプルでアナログであればあるほど感慨深い。

 

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熱意と認知が届いて、仕掛けが回り始める瞬間は、ぞくぞくします。ドラマ・重版出来より、各書店がコミックの特集をし始めるシーン。

 

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ドラマ・重版出来より、仕掛けが回り始めるのを目の当たりにして感無量~。思わず共感してしまった。(^^)

 

そして以前ブログで紹介した、「ブームを仕掛けるのに大掛かりなことは必要ない。シンプルを基に発想の転換を利かせること」という要素に、「誰にでもできるようなアナログで仕掛けること」を追加したいです。

 

ドラマを見て時代感を読み解くどころか、完全にハマって共感してる単なるドラマっ子になりつつありますが、今日も帰ってドラマ見ます。

 

 

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恒松智子

恒松智子

・名前   恒松 智子/Tomoko Tsunematsu ・活動拠点   丹波?大阪 ・担当   広報/PRSJ認定 PRプランナー ・メッセージ   =考え中=